こんにちは。現役京大生の受験バイブルのパンダです。
英語の勉強、順調に進んでいますか。
特に英語の長文をスラスラ読めるようになりたいけれど、なかなか模試の点数に結びつかなくて悩んでいる人は多いですよね。
私の周りの京大生も、受験生時代はみんな試行錯誤していました。
実は、多くの受験生が挑戦する英語の長文の音読のやり方ですが、正しい科学的な手順を知らないまま自己流で進めてしまい、結果的に時間を無駄にしてしまっているケースが本当に多いんですよ。
英語の音読の効果がいつから現れるのか不安になったり、実際に英語の音読を1日何分くらい続ければ志望校に届くのか迷ったりすることもありますよね。
この記事を読めば脳の仕組みに基づいた正しいトレーニングを迷わず開始できますよ。
私と一緒に、志望校合格を確実に引き寄せるための最強の英語脳を、今日から作っていきましょう。
- 英語の音読が脳の言語野をどのように刺激し活性化させるかという科学的なメリット
- 共通テストや難関大二次試験で通用する速読力を身につけるための具体的な回数と期間
- 自分の今の実力にピタリと合う挫折しないためのおすすめ教材とレベル別選び方
- シャドーイングやオーバーラッピングといったプロも実践する高度な音読メソッド
大学受験を制する英語の長文の音読をやる方法

大学受験の英語において、音読は単なる「読み上げ」ではなく、脳のOSを書き換える最強のトレーニングです。
まずは、なぜ音読がこれほどまでに重視されるのか、その理論的な背景からしっかり固めていきましょうね。
- 英語の音読で得られる科学的な効果とは
- 音読の成果を左右する精読の重要性と手順
- 共通テスト対策に最適な音読の回数の目安
- 成績が上がるおすすめの教材と参考書の選び方
- 英語の処理スピードを上げるオーバーラッピング
- 返り読みを防ぐサイトトランスレーション
英語の音読で得られる科学的な効果とは

英語の音読が脳に与えるインパクトって、実は想像を絶するほど大きいんですよ!
「ただ声に出すだけでしょ?」と思うかもしれませんが、実は脳の中では、まるでスポーツの特訓のようなすごいことが起きているんです。
ここ、まずはしっかりイメージしてみてくださいね。
まず、私たちの脳には「脳内ボイスレコーダー(音韻ループ)」のような機能があります。
あなたが黙って本を読んでいる時も、実は頭の中で「内なる声」が再生されていますよね。
音読はこの「脳内再生」を、実際に口を動かして「物理的なトレーニング」にパワーアップさせる作業なんです。
これによって、英語の記憶が頭に定着するスピードがグンと上がるんですよ。
さらに面白いのが、脳の「理解担当」と「発信担当」がタッグを組むことです。
- ウェルニッケ野(理解担当): 英語の意味を「ふむふむ」と理解する場所
- ブローカ野(発信担当): 言葉を口に出すために筋肉に指令を出す場所
この2つが同時にフル稼働することで、「入ってきた英語を瞬時に理解して、自分の言葉として外に出す」という強力な回路ができあがります。
これがいわゆる「英語脳」の正体なんですね。

音読にはこんな効果があったんだね!
「脳の作業机」を空けるのが速読のコツ
もう一つ、受験生に絶対知っておいてほしいのが「脳の作業机(ワーキングメモリ)」のお話です。
英語が苦手な人は、文字を見て「これはどう発音するんだっけ?」と考えるだけで、脳の作業机がいっぱいになってしまいます。
これだと、肝心の内容を理解するスペースが残っていませんよね。
音読を繰り返すと、文字を音にする作業が「無意識」にできるようになります。
これを「自動化」と呼びます。
作業机の上がスッキリ片付くので、その分、難しい内容を理解したり、論理の展開を追いかけたりすることに脳の力を100%注げるようになるんです。
だから、音読を極めると長文を読むスピードが爆上がりするんですよ。
音読で身につくのは、机上の空論ではない「生きた技術」です。
自転車の乗り方と同じで、一度体に覚え込ませた「手続き的記憶」は、試験本番の緊張した場面でも勝手に体が動くようにあなたを助けてくれます。
「知識」を「一生モノのスキル」に変えていきましょう!
音読の成果を左右する精読の重要性と手順

音読を始める前に、絶対に避けて通れないのが「精読」です。
内容が曖昧なまま英文をいくら読み上げても、それは脳にとってただの「ノイズの反復」になってしまいます。
これを私は「お経読み現象」と呼んでいますが、これでは学習効果はゼロに等しいと言わざるを得ません。
音読の効果を最大化させるには、テキストを100%理解している状態、つまり自分のレベルより少し上のインプットを完全に咀嚼した状態でなければなりません。
具体的な精読の手順としては、まず一文一文の構文を完璧に把握することから始めます。
主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)を特定し、修飾語(M)がどこにかかっているかを視覚的に明示しましょう。
特に難関大志望者は、関係代名詞の省略や倒置、挿入句など、複雑なパズルを解くように丁寧に構造を分析してください。
この時、文の切れ目(チャンク)にスラッシュ(/)を書き込む「スラッシュ・リーディング」の下準備も同時に行っておくと、後の音読がぐっとスムーズになりますよ。
精読を完璧にするための3ステップ
- 単語・熟語の完全把握: 意味だけでなく、発音記号までチェックして「正しい音」を知る。
- 構造解析(Parsing): SVOCを振り、なぜその文法が使われているのか理由を説明できるまで読み込む。
- 日本語訳の照合: 自分の解釈と公式の訳にズレがないか確認し、納得できない箇所をゼロにする。
この精読こそが、音読という「トレーニング」のための「フォーム作り」に当たります。
正しいフォームができていないのにバットを振っても上達しないのと同じで、精読なしの音読は努力が空回りしてしまうので注意してくださいね。
文部科学省の学習指導要領においても、言語活動を通じて構造的に理解を深めることの重要性が強調されています。(参照元:文部科学省『学習指導要領』)

音読の前に精読あり!だね!
共通テスト対策に最適な音読の回数の目安

「一体、何回音読すればいいんですか?」という質問、本当によく受けます。
結論から言うと、一つの英文を「30回」繰り返すのが、脳に回路を刻み込むための標準的な目安になります。
なぜ30回なのか。
それは、単に内容を覚えるためではなく、脳がその英文のパターンを「自分の血肉(手続き的記憶)」として認識し始めるのに必要な反復回数だからです。
共通テストは、とにかく時間との戦いですよね。
膨大な語数を制限時間内に処理するためには、英文を後ろから前に訳し戻る「返り読み」をしている暇はありません。
30回ほど音読を繰り返した英文は、文字を目で追った瞬間に、意味が直接脳内に映像やイメージとして飛び込んでくるようになります。
この「直読直解」の状態こそが、共通テストで高得点を叩き出すための必須条件なんです。
WPM(1分間に読める単語数)で言えば、150語以上を目指したいところですね。
| 回数 | 脳の状態と得られる効果 | 意識すべきポイント |
|---|---|---|
| 1〜5回 | 音と意味を一致させる段階。まだぎこちない。 | 発音と構造の確認を優先。 |
| 6〜15回 | スムーズに口が回るようになる。構造が見えてくる。 | リズムとイントネーションを意識。 |
| 16〜30回 | 自動化の開始。英文がイメージとして定着。 | 感情を込めて、内容を誰かに伝える意識。 |
もちろん、1日で30回やるのは大変ですし、集中力も切れてしまいます。
ですから「1日10回×3日間」のように分割して取り組むのがコツですよ。
大切なのは合計回数よりも、その都度「意味をイメージできているか」を確認すること。
回数をこなすこと自体が目的にならないよう、常に中身にフォーカスしてくださいね。
ここが合否を分けるポイントになりますよ。

くれぐれもただ読んでいるだけの「お経読み」にならないように!
成績が上がるおすすめの教材と参考書の選び方

「どの参考書を使えばいいですか?」というのも、受験生にとっては切実な問題ですよね。
教材選びの鉄則は、自分の現在の実力よりも「少しだけ簡単」なものを選ぶことです。
多くの受験生が背伸びをして難しい単語帳や問題集に手を出してしまいますが、音読トレーニングにおいては、精読に時間がかかりすぎる教材は不向きです。
8割程度は初見で理解できるレベルの英文が、音読の効率を最大化してくれますよ。
また、絶対に譲れない条件は「ネイティブによる音声データ」が付属していることです。
自分の勝手な想像で発音していると、変な癖がついてしまい、リスニング力には繋がりません。
正しいアクセント、強弱、音の繋がりを耳で聞きながら、それを模倣できる環境を整えましょう。
最近はアプリで音声を再生できる教材も増えているので、スマホを最大限に活用するのがスマートですね。
京大生パンダが選ぶ!レベル別おすすめ教材
- 初学者(偏差値50未満): 『みるみる英語力がアップする音読パッケージ』
中学レベルの英文で徹底的に基礎を固められます。 - 中堅校・共通テスト対策: 『速読英単語 必修編』
文脈の中で単語を覚えられるだけでなく、音読用としても長さが最適です。 - 難関国公立・早慶対策: 『速読英単語 上級編』や『リンガメタリカ』
背景知識も同時に身につき、二次試験の記述対策にも有効です。
教材を選んだら、あちこち浮気をせずに、その一冊を「ボロボロになるまで使い倒す」ことが合格への最短ルートです。
一つの教材を完璧にマスターしたという自信が、試験本番での圧倒的な精神安定剤になりますからね。
自分の目標とするレベルに合わせて、まずはこの1冊と決めてみましょう。
ここ、非常に大切ですよ。
英語の処理スピードを上げるオーバーラッピング

「英文を目で追うのが遅くて、いつも時間が足りなくなる……」そんな悩みを解決するのが、オーバーラッピングです。
これはスクリプトを見ながら、流れてくる音声と「完全に同時」に、被せるように発音するトレーニングです。
影のように追いかけるシャドーイングよりも難易度が低いため、音読の初期段階で非常に重宝しますよ。
オーバーラッピングの最大のメリットは、自分の勝手なペースで読むことが許されない点にあります。
強制的にネイティブのスピードとリズムに合わせさせられるため、自分では気づかなかった「読みの遅れ」や「発音の詰まり」が浮き彫りになります。
特に「音の連結(リエゾン)」や「消失(リダクション)」など、文字では認識していても音として捉えきれていなかった部分が、声を合わせることで自然と矯正されていくんです。
これによって、脳内の音声処理速度が飛躍的に高まり、結果としてリーディングのスピードも劇的に向上するわけです。
オーバーラッピングを成功させるコツ
もし音声が速すぎてついていけない場合は、再生アプリを使って0.8倍速程度から始めてみましょう。
大切なのは「音声をなぞる」のではなく、モデルと自分の声が「一本の線のように重なる」感覚を掴むことです。
10回も繰り返せば、最初は速いと感じていた音声が、不思議とゆっくり聞こえてくるようになりますよ。
これこそが、脳の処理速度が進化した証拠なんです。
この練習を繰り返すと、英語特有のポーズ(息継ぎ)の位置も体得できます。
英文のどこで意味が切れるのかが感覚的に分かってくるので、初見の長文を読んでいる時も、どこに注目すればいいのかが瞬時に判断できるようになりますよ。
まさに「速読の極意」がここにあると言っても過言ではありませんね。
返り読みを防ぐサイトトランスレーション

英語を日本語の語順に並べ替えて理解しようとする「返り読み」は、受験英語における最大の敵です。
これを物理的に、そして習慣的に排除するための荒療治が「サイトトランスレーション」を併用した音読です。
これは、英文を意味の塊(チャンク)ごとに区切り、「英語を声に出す → 即座に日本語の意味を言う」というプロセスを繰り返す手法です。
例えば、「He is a teacher / who has been teaching English / for twenty years.」という一文があるとします。
この場合は「彼は先生です / 英語をずっと教えている / 20年間にわたって」というように、後ろから訳さず、前から前から意味を確定させていきます。
このトレーニングを音読とセットで行うことで、「英語の語順=思考の語順」という回路が脳内に強制的に構築されます。
これができるようになると、どれだけ長い文が来ても、左から右へ読み進めるだけで内容が理解できるようになるんです。
サイトトランスレーションを行う際は、綺麗な日本語に直そうとしてはいけません。
多少不自然な日本語になってもいいので、とにかく「英語の語順を崩さない」ことを最優先してください。
目的は翻訳スキルの向上ではなく、英語のまま理解するための橋渡しを作ることですからね。
このサイトトランスレーション音読を、精読が終わった直後の段階で5回から10回取り入れてみてください。
その後の純粋な音読の質が、驚くほど高まることに気づくはずです。
英語の語順感覚を身につけることは、英作文の能力向上にも直結します。
一石二鳥、三鳥の効果がある、非常にコストパフォーマンスの高い勉強法ですよ。ぜひ試してみてくださいね。
効率的に英語の長文の音読をやる方法のステップ

理論と準備が理解できたら、いよいよ実戦的なステップです。
音読をより高負荷な「トレーニング」へと昇華させ、ライバルに圧倒的な差をつけるための具体的な手順を伝授しますよ。準備はいいですか?
- リスニングを劇的に変えるシャドーイングのコツ
- 音読をしても意味が入らない時のチェックリスト
- 難関校合格を掴む英文解釈と音読のトレーニング
- 挫折しないための毎日の音読ルーチン
- 英語の長文の音読をやる方法をマスターして合格へ
リスニングを劇的に変えるシャドーイングのコツ

音読トレーニングの最終到達点とも言えるのが、シャドーイングです。
音声からわずかに遅れて、影のように復唱していくこのメソッドは、同時通訳者の養成にも使われるほど強力なものです。
スクリプトを見ずに行うため、聴覚だけに神経を集中させ、音韻ループをフル稼働させる必要があります。
これにより、リスニング力が向上するのはもちろんのこと、英語を「音」として保持する能力が高まり、長文読解の際にも文章を頭に留めておきやすくなるんです。
シャドーイングには大きく分けて2つの段階があります。
まずは「プロソディ・シャドーイング」。
これは意味はさておき、音の再現(発音、リズム、イントネーション)に100%集中する段階です。
まずはここから始めましょう。
そして慣れてきたら、音を再現しながら頭の中で内容を映像化していく「コンテンツ・シャドーイング」へと移行します。
このレベルに達すると、もはや英語は「勉強するもの」ではなく「コミュニケーションの道具」として脳に認識されるようになりますよ。
挫折しないためのシャドーイング・ステップ
- まずはスクリプトを読み込み、内容を100%理解する。
- オーバーラッピングで、音声と同じスピードで言えるようにする。
- スクリプトを見ずに、ボソボソと小声で追いかける(マンブリング)。
- はっきりした声で、感情を乗せてシャドーイングする。
シャドーイング中に自分の声を録音して、モデル音声と比較してみるのも非常に効果的です。
自分のズレを客観的に認識することで、メタ認知能力が高まり、修正スピードが速まります。
最初は難しくて当たり前。
30秒の英文ができるようになるだけで、世界が変わって見えますから、焦らずじっくり取り組んでいきましょうね。
ここ、踏ん張りどころですよ。
音読をしても意味が入らない時のチェックリスト

「声は出しているけれど、頭の中では今日の晩御飯のことを考えていた……」
「読み終わった瞬間に、内容が全く残っていないことに気づく」
音読を始めたばかりの頃、誰もが一度は直面するこの現象、実は脳の仕組みから説明ができるんですよ。
音読をしても意味が入らないのは、あなたの能力不足ではなく、脳の「ワーキングメモリ」の使い方が上手くいっていないだけなんです。
ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持しながら処理するための、いわば脳内の「作業机」のようなものです。
音読という行為は、「文字を追う」「音に変換する」「正しく発音する」「リズムを整える」といった複数の高度なタスクを同時にこなす必要があります。
初心者の場合、この「音を出す作業」だけで作業机がいっぱいになってしまい、肝心の「意味を理解する」ためのスペースが残っていない状態になっているんですね。
これが、いわゆる「空読み」の正体です。ここ、非常に重要なポイントですよ。
意味が入らない時に確認すべき4つのポイント
- 精読レベルの再確認: そもそも、黙読した時に一文の意味が100%分かっていますか?曖昧な箇所があるなら、音読の前に必ず解消しましょう。
- スピードの出しすぎ: モデル音声に合わせようとして、内容の理解を置いてけぼりにしていませんか?脳が処理できる速度まで一度落としてみることが大切です。
- イメージ化の欠如: 英語を「言葉」としてではなく「映像」や「感情」として脳内で再生できていますか?
- 教材の難易度: 教材が難しすぎると、脳は音の処理だけでパンクしてしまいます。8割以上分かる教材までレベルを下げてみてください。
もしチェックリストに当てはまるなら、解決策として「チャンクごとのポーズ(一時停止)」を強くオススメします。
一気に全文を読もうとせず、意味の切れ目(チャンク)で一度口を止め、その瞬間に頭の中でその状況を思い浮かべる癖をつけるんです。
これにより、作業机に「意味を整理する時間」を強制的に作ってあげるわけですね。
徐々にこの処理が速くなれば、ポーズなしでも意味が流れ込んでくるようになりますよ。
また、こうした言語処理の負担に関する研究は、第二言語習得論において非常に活発に行われています。
例えば、学習者の習熟度に応じたタスクの難易度設定が学習効果に直結することは、多くの学術的な調査でも示唆されている通りです。
「空読み」を脱却するためのイメージ想起法
もう一つの効果的な方法は、音読中に「登場人物になりきる」ことです。
例えば、物語文なら主人公の視点で情景を思い浮かべ、論説文なら著者が目の前の聴衆に必死に訴えかけている姿を想像します。
感情が乗ると、脳はそれを「重要な情報」と判断し、記憶のネットワークに深く刻み込みやすくなるんですよ。
ただの文字の羅列を追うのではなく、心で文章をなぞる感覚を大切にしてくださいね。
これができれば、音読の質は別次元のものになりますよ。
難関校合格を掴む英文解釈と音読のトレーニング

京大をはじめとする難関大学や、国立大学の二次試験、早慶レベルの英語を攻略するためには、教科書レベルの音読だけでは不十分です。
難関校の英語長文は、一文が驚くほど長く、かつ構造が極めて複雑です。
挿入、倒置、同格、高度な仮定法などが複雑に絡み合った文章を、初見で、しかも短時間で処理しきらなければなりません。
そこで必要になるのが、高度な「英文解釈」のプロセスを音読に組み込んだ、プロ仕様のトレーニングです。
まず意識してほしいのは、音読をしながら「構文の骨格」を瞬時に見抜く訓練です。
長い修飾語句がどこにかかっているのか、関係代名詞の先行詞は何なのかを、声を出しながら頭の中で常にラベリングしていきます。
私はこれを「分析的音読」と呼んでいます。
こうした高い負荷をかけることで、本番の極限状態でも構造が勝手に浮き出て見えます!
| 項目 | 具体的なやり方 | 得られるメリット |
|---|---|---|
| 強調音読 | 主節のVや接続詞など、文の骨組みをあえて強く発音する。 | 文の論理構成を瞬時に把握する力が養われる。 |
| ポーズ戦略 | 挿入句や関係詞節の前後で、意識的にコンマ数秒のタメを作る。 | 複雑な文構造を、情報の塊ごとに整理して処理できる。 |
| 感情移入 | 筆者の主張(I think… など)でトーンを強め、熱量を乗せる。 | 筆者の主張と具体例の区別がつきやすくなる。 |
特に二次試験では、下線部和訳のような精緻な読解力が問われる問題も多いですよね。
音読を繰り返して構造を「自動化」しておけば、和訳問題でも「何となくの雰囲気」ではなく、文法的根拠に基づいた正確な解答を、迷わず書けるようになります。
難関大の問題は、音読によって初めて、その「深み」を本当の意味で理解できるようになると言っても過言ではありません。
京大パンダ流:ポレポレや解釈100を音読教材に変える方法
有名な解釈の参考書、例えば『ポレポレ英文読解プロセス50』や『基礎英文解釈の技術100』などの例文は、音読に最適な最高の素材です。
これらの例文は、受験生が間違いやすいポイントが凝縮されています。
一度解いて終わりにせず、それぞれの例文を最低でも20回は音読しましょう。
「なぜこの倒置が起きているのか」「このitの指す内容は何か」を完璧に意識した状態で音読を繰り返すと、その構文が自分の血肉となり、初見の長文で同じ形が出てきた時に「あ、ポレポレでやった形だ!」と一瞬で気づけるようになります。
このパターン認識の速さが、難関大合格を左右する決定的な差になるんですよ。
あなたの今の努力は、必ず本番で実を結びます。
挫折しないための毎日の音読ルーチン

音読が効果的だと分かっていても、「なかなか続かない」という受験生は本当に多いです。
分かりますよ、その気持ち。
私も浪人時代、やる気が起きない日は何度もありました。
でも、音読は「筋トレ」と同じで、たまに3時間やるよりも、毎日15分続けるほうが圧倒的に効果が出るんです。
脳の神経回路が書き換わるには、物理的な「反復の頻度」が必要だからですね。
そこで、私が実践していた、生活の一部として無理なく組み込めるルーティンを紹介します。
ポイントは、「意志の力に頼らない」ことです。
人間は、何かをしようと決断するたびに脳のエネルギーを消費してしまいます。
ですから、「いつ、どこで、何を音読するか」を完全なルーチンにしてしまうのが一番賢いやり方なんです。
おすすめは、1日を「復習の朝」と「新規の夜」に分ける2部構成です。
京大生パンダの黄金音読スケジュール
- 【朝の15分:昨日やった文の高速音読】
脳が一番フレッシュな朝は、昨日精読して意味が分かっている文章を、1.2倍〜1.5倍のスピードで何度も読みます。
これで口と脳を英語モードに一気に切り替えます。 - 【夜の20分:新しい文の精読と音読】
寝る前の時間は、翌日のための準備です。
新しい英文を丁寧に精読し、構造を把握した上で、ゆっくりと5〜10回音読します。寝ている間に、脳が情報を整理してくれる効果も期待できます。
このルーティンの素晴らしいところは、1日の合計時間がたったの35分でありながら、実質的に毎日2つの長文を完璧に仕上げていける点です。
3ヶ月も続ければ、合計で180本以上の長文を「空で言える」レベルまで落とし込める計算になります。
これだけのストックがあれば、どんな模試でも怖くなくなりますよね。
また、モチベーションを維持するためには、自分の成長を「可視化」することが大切です。週に一度は、自分の音読をスマホで録音して聞いてみてください。
一週間前よりも滑らかに、そして力強く読めている自分に気づくはずです。
その小さな成功体験が、次の1週間を支えるエネルギーになります。
「自分は確実に成長している」という確信こそが、受験という長い道のりを走り抜けるための最強の燃料なんです。まずは今日、寝る前の15分から始めてみませんか。
継続のための「If-Thenプランニング」
「もし〜したら、〜する」というルールを決めておくと、習慣化の確率は格段に上がります。
例えば「お風呂が沸くまでの間だけ音読する」「学校に着いて、一番最初に教科書を開いた時に一文だけ音読する」といった、既に定着している習慣に音読をくっつけてみましょう。
ハードルは低ければ低いほど良いんです。まずは「1日1回でも声を出す」ことから始めてみましょうね。

意志の力で勉強しないというのは、どの勉強にも言えることだよ!
習慣化の力を利用して継続的に取り組んでいこう!
英語の長文の音読をやる方法をマスターして合格へ

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!
英語の長文の音読をやる方法について、その科学的な裏付けから、具体的なトレーニングステップ、そして継続のコツまで、私の持てる知識を全て詰め込みました。
この記事の内容を一つずつ実践していけば、あなたの英語力はこれまでの伸び悩みが嘘だったかのように、劇的に進化していくはずです。
合格への最終アクションプラン
- 今の自分のレベルに合った音声付き教材を1冊選ぶ。
- まずは一文を完璧に精読し、構造を100%理解する。
- 毎日15分、時間を決めて声に出す習慣を作る。
- 30回の反復を目標に、音と意味を頭の中で一致させる。
もっと詳細な志望校別の対策や、各参考書の使い方について詳しく知りたい方は、ぜひ以下のリンク先もチェックしてみてくださいね。
合格に向けた戦略を他にもたくさん用意しています。
現役京大生の受験バイブルで、あなたの合格を全力でサポートしていきます!一緒に頑張っていきましょう。


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