こんにちは。現役京大生の受験バイブル、運営者のパンダです。
大学受験の二次試験とは、国公立大学の一般選抜で、大学が行う個別の試験・選考を指す言葉です。募集要項では「個別学力検査等」「第2次学力試験」などと書かれます。共通テストと同じ問題をもう一度解く試験ではありません。
「共テの対策が終わってから始めればいい?」「記述なら何を書けばいい?」と迷っている方へ、この記事では二次の役割、配点の読み方、最初の答案練習までを整理します。志望校の条件を書き出し、今週取り組む1題を決めるところまで進めましょう。
- 二次試験と共通テストの役割の違い
- 2027年度の配点例と募集要項の読み方
- 基礎と並行して答案練習を始める手順
- 科目・出願・日程を整理する準備表
制度・日程は2026年10月13日に確認した令和9(2027)年度の公式資料をもとにしています。学習例は私の提案です。実際の受験条件は、志望する大学・学部・日程の最新の募集要項を優先してください。
二次試験と共通テストの違い
まずは、二つの試験が何を担当しているかを区別します。そのうえで、自分が受ける二次の科目と解答形式を調べます。

二次は大学が行う個別の選考
共通テストは大学入試センターが実施する共通の試験です。一方、二次試験は大学側の個別の選考で、必要な科目・配点・試験時間は大学や学部、前期・後期などの日程によって異なります。
国立大学協会も、共テを第1次試験、各大学の個別試験を第2次試験として説明しています。「共テを受けたので、あとは全国共通の二次を受ける」という仕組みではないと理解してください。(出典:国立大学協会「国立大学の入試」)
表は横にスクロールできます。
| 項目 | 共通テスト | 二次試験・個別の選考 |
|---|---|---|
| 実施主体 | 大学入試センター | 各大学 |
| 問題・形式 | 共通の問題をマーク式で解答 | 大学・学部・方式で異なる |
| 受験科目 | 志望校が指定する教科・科目を確認 | 個別試験の科目・範囲を確認 |
| 得点の扱い | 大学の指定に従って換算・利用 | 大学の配点・選抜方法に従って利用 |
| 準備 | 内容理解に加え、形式・時間配分に慣れる | 指定の設問へ、求められる形式で答える練習 |
多くの国公立大の一般選抜では、共テと個別試験の成績等を合わせて選抜します。ただし、調査書などの扱いも含め、判断方法は大学ごとに確認が必要です。推薦・総合型まで含めた入試の全体像は、大学受験の仕組みと入試方式の解説で整理しています。
科目と解答形式は方式で変わる
二次では記述問題を課す方式がありますが、「二次=全員が同じ教科の記述試験を受ける」ではありません。面接、小論文、実技などを含む方式もあります。たとえば北海道大学の2027年度要項では、後期の文学部・教育学部・法学部・経済学部に小論文が示されています。
「英語がある」という情報だけでも不十分です。要約・和訳・英作文など、どんな解答を求められるかは過去問で確認しましょう。数学も、答えだけを書くのか、途中の説明が必要なのかで練習が変わります。
志望校の科目と配点を確認する
配点を見るときは、共テの生得点の満点と、大学が合否判定に使う満点を混ぜないことが大切です。第1段階選抜の条件も別に控えます。

換算後の満点で比率を見る
同じ共テの成績でも、大学の換算で最終的な持ち点が変わります。まず要項の「大学入学共通テスト・個別学力検査等の配点」という表から、自分の学部・日程の行を見つけてください。
以下は2027年度の公式要項に掲載された二つの例です。比率は、表の満点から私が計算したものです。
表は横にスクロールできます。
| 大学・選抜区分 | 共テの満点 | 個別の満点 | 合計 | 個別の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道大学・前期総合入試 | 315点 | 450点 | 765点 | 450÷765=約58.8% |
| 京都大学・理学部前期 | 250点 | 975点 | 1,225点 | 975÷1,225=約79.6% |
出典:北海道大学「令和9年度入学者選抜要項」21頁、京都大学「令和9年度入学者選抜要項」19頁。ページ番号は資料に印刷された番号です。
この違いは「二次対策をいつかやればよい」と先送りできない理由になります。ただし、個別の割合が79.6%だから勉強時間も79.6%にする、とは決められません。必要な共テ科目、現在の失点、伸ばすのに必要な時間も見て配分を決めます。
特に「共テでは必要だが、二次にはない科目」を抜かさないでください。最終配点が小さくても、指定科目を受けていなければ出願条件を満たさない場合があります。
第1段階選抜と最終選抜を分ける
志願者が一定の条件に達したとき、共テの成績などで二次を受ける対象者を選ぶ「第1段階選抜」を行う大学・学部があります。いわゆる足切りです。実施条件は要項の注記まで読みます。
これは、二次を受けた後に合格者を決める「最終選抜」と役割が異なります。第1段階で使う配点と最終選抜の配点も、同じとは限りません。京都大学の要項にも、学部ごとの配点表とは別に第1段階選抜の説明・配点が示されています。
ボーダーの得点率は、大学が公式に定めた出願資格や第1段階選抜の最低点と同じものではありません。「二次が得意だから共テの条件は見なくてよい」と判断しないでください。
二次対策はいつから始めるか
開始月を一つに決めるより、「要求を知る」「既習範囲で書く」「時間内に演習する」を分けて考えると動きやすくなります。

傾向確認と本格演習を分ける
志望校の要求を調べるのは、基礎学習の途中からで構いません。まだ全範囲を習っていなくても、公式の過去問や出題方針を見て、記述量・試験時間・出題範囲を確認できます。未習範囲が多い時期に、1年分の点数だけで志望校を判断する必要はありません。
私自身は、教科書レベルの基礎を終えたあとに数年分の過去問を解き、傾向を把握しました。その後、応用レベルの実力が付いてきた段階で本格的な演習を増やしました。最初から本番と同じ点数を取るために使っていたわけではありません。
最初の一歩は、既習分野の1題を選び、答案を残すことです。「問題文の条件を整理できたか」「方針が出たか」「理由を説明できたか」を確認しましょう。英語なら既習の文法・語彙で対応できる和訳や説明問題からでも始められます。
基礎の抜けは演習から戻って直す
私は以前、基礎を完璧にしてから進もうとして、復習した分野とは別の分野が抜けることを繰り返し、時間を無駄にしました。そこで、演習で見つかった抜けを基礎へ戻って直し、もう一度演習へ戻るようにしました。
ただし、解説を読んでも必要な公式や用語が分からないなら、その問題を連続して解くより、対応する基礎へ戻る方が先です。詳しい完了判断は、科目別の基礎固めの完了基準を参考にしてください。
「過去問を始めた」という事実だけで安心することも避けたいです。私の現役時代の10月はすでに過去問に入っていましたが、現役では不合格でした。何年分に着手したかより、前に書けなかった答案を今は書けるかで進み具合を確かめましょう。
答えを出す力を答案を書く力へ
記述の練習では、頭の中の理解を相手が読める形にします。ここでは自作の短い数学問題で、何を残すと説明になるかを示します。

条件と理由を残す自作答案例
実数xが0≦x≦1を満たすとき、y=x²−4x+7の最小値を求めなさい。実際の大学入試問題の転載ではありません。
「答えは4」と分かっていても、それだけでは、どの条件を使って判断したかが伝わりません。次のように理由をつなぎます。
- 式を変形する:y=(x−2)²+3
- 条件を移す:0≦x≦1より、−2≦x−2≦−1
- 最小になる位置を説明する:この範囲で(x−2)²はx−2=−1のとき最小の1となる
- 元の変数で結論を書く:x=1のとき、yの最小値は1+3=4
平方完成して「頂点だからx=2」としてしまうと、x=2が指定範囲の外であることを見落とします。この問題では、式の変形と、範囲の条件を結びつけることが答案の要点です。
これは説明の練習例で、大学の公式採点基準ではありません。途中の記述に何点付くかを一律に約束することはできません。過去問では、公開されている解答例や学校の先生の確認なども使って、説明の抜けを見つけましょう。
解けなかった原因から課題を決める
解き直しは、解説を読んで終えるより「なぜ止まったか」を一つ書くと次の課題になります。次の表は、答案を見直すときの私の整理例です。
表は横にスクロールできます。
| 初回の状態 | 確認すること | 次に取り組む課題 |
|---|---|---|
| 解説の用語・式が分からない | どの知識が未習・未定着か | 対応する教科書の説明と基本問題へ戻る |
| 解説なら分かるが方針が出ない | 何を見てその解法を選ぶか | 条件と方針を一言で説明し、類題で再現 |
| 方針は合うが計算・結論を誤る | 誤りの行と原因を特定できるか | 間違えた箇所から計算し直し、確認方法を決める |
| 答えは合うが条件や理由が抜ける | 読み手が結論へたどれるか | 答案を閉じて、条件から結論まで書き直す |
| 時間内に終わらない | 理解不足か、書く・解く順序の問題か | 詰まった時間を記録し、順序と見切りを検討 |
記録は「問題/止まった箇所/戻る基礎/次に書く日」の4項目で十分です。復習後、数日空けて解答を見ずに答案を作り、同じ説明を再現できるか確かめます。過去問の年数や使い分けは、過去問の開始時期と具体的な使い方にまとめています。
二次の条件は分かったけれど、手持ち教材をどの順に進め、復習や計画につなげるかで迷う方には「パンダ式勉強法 完全版」を用意しています。学習の原理、計画、科目ごとの進め方、過去問の活用を扱うnoteです。
有料部分は2,980円(2026年10月13日確認)。まず無料部分で内容が自分に合うか確かめてください。このページの答案例・確認表は購入せずに使えます。
共通テストと二次対策を両立する
共テと二次は同じ基礎を使いますが、解答形式の練習には違いがあります。必要な課題を週ごとに残し、偏りを確認しましょう。

配点と現状で週の課題を調整
学習時間を配点の比率だけで機械的に割り振るより、科目ごとに「今、何を直すか」を先に決めます。共テでしか使わない科目にも、範囲の理解と形式練習が必要です。
- 共テの知識問題で落とす分野が多い:該当分野の理解と基本問題を優先
- 共テは解けるが二次の理由を書けない:答案作成と説明の見直しを残す
- 二次の方針は出るが共テで時間切れ:共テ形式を時間付きで練習
- 両方の得点が不安定:設問・分野ごとに原因を分けて課題を小さくする
たとえば数学で条件の処理を直す週なら、「既習範囲の二次問題を1題→条件の見落としを確認→基本問題へ戻る→答案を再作成」を一組にします。別に、共テ形式の問題を時間付きで解く枠も取ります。二次の1題を解いたことで共テ形式への対応まで完了した、と数えないことが大切です。
共テ後まで書く練習を先送りしない
2027年度の共テ本試験は1月16・17日、国立大学の前期日程は2月25日からです。共テ後の期間にも演習はできますが、そこで初めて志望校の問題を見て、答案の形式から学び始める計画にはしない方がよいでしょう。
10〜11月なら、まず「書けない理由」を見つけて基礎と並行して直す。直前期は、共テの不足に応じて時間を増やしながら、二次で必要な答案作成も残す。共テ後は、選んだ出願先の問題・制限時間に合わせた演習を増やす。この順番を、自分の科目と状況に合わせて調整してください。
各課題の実施日と再確認日は、無料の年間・週間・復習計画表にも記入できます。予定を埋めるだけでなく、答案を書き直せたかを週末に確認しましょう。
募集要項から準備表を作る
最後に、制度の理解を自分の受験準備へ移します。勉強の課題と、出願・受験の手続きは別々に確認してください。

科目・日程・必要書類を記入する
2027年度の国立大学一般選抜は、出願受付1月25日〜2月3日、前期2月25日から、後期3月12日以降という日程です。共テの出願とは別に、志望大学への出願が必要です。出願登録・検定料支払い・書類の到着の締切が同じとは限らないため、大学の要項で個別に控えます。
出典:国立大学協会「国立大学の2027年度入学者選抜についての実施要領・日程表」、大学入試センター「令和9年度試験」。公立大学や個別の日程は、それぞれの公式発表で確認してください。
「選抜要項」で科目や概要を確認したあと、出願前には手続きの詳しい「学生募集要項」も読みます。未公開なら、公開予定日を予定表に入れ、前年の期限を確定情報として転記しないでください。
| 書き出す項目 | 記入・確認する内容 |
|---|---|
| 受験区分 | 大学・学部・学科・前期/後期など |
| 共テの条件 | 必須科目、選択科目、科目の組合せ、換算 |
| 二次の条件 | 科目・出題範囲・試験時間・解答形式 |
| 配点 | 共テの換算後満点、個別満点、科目別配点 |
| 第1段階選抜 | 実施条件、使用する成績、結果発表 |
| 出願手続き | 登録・支払い・郵送書類の各締切、必要書類 |
| 受験日 | 複数日にわたるか、会場、面接等の有無 |
| 入学手続き | 合格発表と手続締切、併願時の条件 |
| 最初の演習 | 既習範囲の1題、書けなかった箇所、復習日 |
| 根拠の保存 | 要項の対象年度・URL・該当ページ・確認日 |
科目表の脚注まで確認しても分からない条件は、自己判断で埋めず大学の入試窓口へ問い合わせます。勉強の進め方の相談とは分けて、方式名と該当ページを伝えると確認しやすくなります。
二次試験のよくある質問
Q1. 二次試験は共通テストに合格した人だけが受けるのですか?
A. 共テ自体に、すべての大学へ共通する合格・不合格の判定があるわけではありません。大学の出願条件を満たし、第1段階選抜が実施される場合はそれを通過するなど、大学側の条件を確認します。
Q2. 二次試験は国語・数学・英語の3科目ですか?
A. 全国一律ではありません。大学・学部・日程によって科目や範囲が違い、理科・地歴、小論文、面接、実技等を課す方式もあります。自分の方式の要項を確認してください。
Q3. 二次対策は共通テスト後からでもよいですか?
A. 共テ後に本番形式の演習を増やすことはできますが、要求の確認や答案を書く練習はそれ以前に始めましょう。既習範囲の1題で診断し、必要な基礎を並行して補う方法があります。
Q4. 二次の配点が高ければ、共テ科目を減らしてよいですか?
A. 配点と受験条件は別です。大学が指定する共テ科目や第1段階選抜の条件は満たす必要があります。必要科目を外さず、現在の失点と残り時間も見て勉強の配分を考えてください。
Q5. 私立大学にも二次試験はありますか?
A. このページでは国公立の一般選抜の個別選考として説明しています。私大でも段階的な選考を行う方式があるため、「二次」という呼び方だけで国公立と同じ仕組みとは判断せず、大学の正式な方式名と選考内容を確認してください。
まとめ:二次試験は条件確認から
二次試験への準備は、志望校の科目・配点・選考方法を確かめるところから始まります。共テと役割を分けて理解し、必要な基礎を学びながら、設問の条件から理由・結論まで書く練習を重ねましょう。
今日やることは二つです。最新要項から準備表を埋め、既習範囲の1題で答案を残してください。そこで止まった箇所を、今週の復習課題に変えていけば、二次対策の最初の一歩になります。


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